沖ノ鳥島に現存する北小島と東小島も風化や浸食
などにより、満潮時に海面より下に隠れてしまう
と、国連海洋法条約にある島の定義を満たせず、
沖ノ鳥島が島として認められない事態となりま
す。それは、沖ノ鳥島の消失を意味し、沖ノ鳥島
の領土・領海、排他的経済水域(EEZ)が日本の手元
から無くなってしまうのです。そうなると沖ノ鳥
島周辺の管理が出来なくなってしまいます。
日本政府はこれを阻止すべく、「災害復旧工事」と
して、1987年から工事を始めました。2つの島の直
径50メートルの円周上に鋳鉄製の消波ブロックを
設置し、その内部にコンクリート製の護岸を設置し
たのです。ところが、護岸コンクリートの破片が東
小島を傷つけるという事故が発生したため、現在で
は東小島の上にチタン製の防護ネットにより覆われ
ています。なお、これらの工事には約285億円がか
かっています。