サイプレスVol.99
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JISA/ASOCIO Digital Masters Summit 2018東京大会参加報告 平成30年11月8日㈭ANAインターコンチネンタルホテル東京にてJISA/ASOCIODigitalMastersSummit2018東京大会が開催されました。大会には約850名(うち海外から約170名、埼情協より7名)が参加しました。・JISAの横塚裕志会長は、次のように挨拶されました。  『東京大会のコンセプトは「Connected」でありソフトウエアが国境を越えて新しい価値の創造することである。  いま、先進的なITを活用して従来のビジネスモデルを抜本的に変革する「デジタルトランスインフォメーション(DX)」が世界的に進展しつつあります。これを受けて、顧客のIT投資は基幹系(SoR)からIoT,FinTech,AI,ロボテックス、ビックデータ解析等の先端技術活用(SoE)に重点が移ってきています。  私たち情報サービス産業は、このような時代の先頭を走り変革を現実のものとしていく使命があります。情報サービス産業全体が「システム受託産業」から「価値創造産業」へ大きく生まれ変わることを提唱しています。  デジタルトランスインフォメーションを単なる個別業務のデジタル化にとどまらず、企業や公共機関の活動や組織も含めた経営そのものの変革としてとらえることが必要です。  デジタルトランスインフォメーションとは、生活者の視点に立って新しい価値を創造することであり、真の課題を定義し解決することが私たちの新しいビジネスとなる。』・その後、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社代表取締役CEOの落合陽一氏による「×Diversity:多様性社会に向けたAI応用」と題した以下のような基調講演が行われました。  『我々の社会が抱えている社会課題とAIとがどうリンクするのかというのをよく考えていて、特に属人的な課題をどうやってコンピュータを使って解決していくかは重要です。  介護のように誰かが誰かを支えなくてはいけない仕事をAIやロボットでサポートし、一対一でしか対応できなかった業務から解放できます。車椅子同士の連携動作や障害物検知で介護士をサポートしたり、オーケストラ演奏を聴覚障害者に振動でサポートをおこなう研究にも取り組んでいます。  社会には、私たちが普段意識していないことが障壁となっている人たちがいる。その人たちの問題を理解するアプローチこそが重要で、かつ難しい。  個々の多様化する社会では、可視化されていないが理解すべき問題が増えていきます。  ソリューションが明らかだけど問題がわかっていないときは問題を探すこと、ソリューションも問題も明らかだけど、何を使えばいいかをわからないときは、現場に足を運ぶこと。この2つが重要になってきます。  先ほど紹介した車椅子の連動操作の研究は2つの車椅子を同時に動かすこと看護師の負担になっていることを現場に行き聞いたことから取り組んでいます。』・次に、株式会社小松製作所取締役会長の野路國夫氏が「コマツのイノベーション戦略」と題した以下のような基調講演を行いました。  『コマツでは社長として報告を聞くときは、第1に安全・コンプライアンス、次に品質管理、最後に業績の順番で報告を求めます。何にもまして事務局長 手塚 隆雄24vol. 99

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