サイプレス Vol.83
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アジア・オセアニアコンピュータ産業機構(ASOCIO)ICTSUMMITベトナム大会開催AGS株式会社及川和裕◇ベトナムについてベトナムは、ハノイを首都とした東アジア・東南アジアのインドシナ半島東部に位置する社会主義共和制国家であり、国土は南北に長く、北に中華人民共和国と、西にラオス、カンボジアと国境を接し、東は南シナ海に面し、フィリピンと対しています。近年では中国による海洋進出問題がニュースになったことは記憶に新しいところです。ベトナムと言えば真っ先に想像するのが、1962年に始まったベトナム戦争であり、枯葉剤と農村部の風景、また都市部におけるバイクの数の多さをイメージする人も多いと思いますが、訪問した首都ハノイやホーチミンといった都市は近代的な建築物も多く、さらに今後の発展を窺わせるものがありました。ただし、バイクの数だけは半端ではありません。ベトナム経済はこれまでの経済成長ばかりに注力してきた政府が2011年に方針を転換し金融引締などのインフレ抑制策を実施した結果、ここ数年間は低迷していましたが、最近はこの状況からも脱却しつつあり、2014年1月~9月の実質GDP成長率は+5.6%となっていることからも、今後の経済成長が期待できるところです。また、ベトナムは全人口の6割以上を30歳未満の若者が占めており、その労働資源の豊富さから今後さらなる経済成長が見込まれております。また、近年はチャイナプラスワンの進出先としても注目されており、日系ユーザー企業だけでなく、オフショア開発をはじめとするIT企業の進出も増えています。日本との関係ではベトナムにとって日本は最大の援助国であり、年間の援助供与額は2,000億円を超えるものとなっており、我が国ODAはベトナムの経済社会インフラ開発等に大きく貢献しています。また、投資についても対ベトナム直接投資額は2013年57.5億ドルで国別では第1位であり、累積投資認可額でも日本は第1位となっています。このような背景があるためか、現地ガイドの方も親日的な言葉を随所に発していました。◇ASOCIOICTSUMMIT2014について今回のASOCIOICTSummit2014のテーマは“TheNewParadigminSocial,EconomicDevelopmentandAgricultureRestructuring”で、主催国ベトナムのブー・ダク・ダム副首相(グエン・タン・ズン首相は急遽出席をキャンセル)をはじめ、カオ・ドゥック・ファット農業農村開発大臣及びチュオン・ディン・トゥエン元商業大臣が開会式に出席された他、ゲストとして、鳩山由紀夫元首相のスピーチがありました。アジア・オセアニアコンピュータ産業機構(ASOCIO)主催のICTSUMMITが2014年10月28-29日にかけてベトナム・JWマリオットホテル・ハノイで開催され、JISAより浜口友一会長、五十嵐隆副会長・国際連携委員長以下21名が参加され、埼情協からは、田沼専務理事、田中理事、深澤理事、鈴木氏、五十嵐氏、中澤氏、原田氏、宮田氏、内田事務局長、私の10名で参加しました。また、ベトナム国内、東南アジア各国からもあわせて計約700名もの人が参集しました。34vol.83

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