サイプレス Vol.82
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○日本における歴史・第1の局面(1930年~)経営効率化・機械化の一環でパンチカードシステムの導入。・第2の局面(1964年~)日本電信電話公社(現NTT)が専用回線サービス開始。銀行を始め日本の高度経済成長が進み、オンラインシステムが稼動。金融業務の重要性が増す中で、膨大な事務量の増加を合理化する事を狙いに金融オンラインシステムが完成。(AGSの前身も1971年に銀行向け受託計算サービス提供を目的に設立)・第3の局面(1995年~)SOHO、ベンチャー企業など裾野を広げて成長。既存業務の省力化・効率化(コスト削減)から、業務そのものの抜本的な再構築(BPR)へ変化するのに合わせ、情報サービスの内容も変化している。2.銀行におけるコンピュータ活用の変遷○銀行におけるコンピュータ活用の変遷・第一次オンラインシステム(1965年頃~1970年代後半)事務の効率化や省力化が目的であり、コンピュータは大量業務処理を行うツールであった。・第二次オンラインシステム(1975年頃~)、第三次オンラインシステム(1985年頃~)顧客サービスの向上や顧客情報管理の充実に活用され、ATMの登場によりサービス時間の延長や休日サービスが可能となった。また、顧客情報を組み入れたことにより、それらを活用したマーケティングの展開も可能となった。・ポスト三次オン(1996年~)から現在高度なIT技術を駆使し、金融工学を活用した金融商品の提供やリスク管理を行っている。膨大なシステム更改のコストをどのように落とすか、有事に業務継続をいかに円滑に実施するかというBCM(事業継続マネジメント)へのシステム対応が中心となっている。・今後は…ネットバンキング機能を活用した無店舗化やサイバーテロなどの金融システム犯罪にいかに対処していくかに軸足がおかれていくのではないか。○銀行におけるコンピュータの活用事例コンピュータ技術の発展により、銀行は豊富な顧客情報を保有→顧客情報を活用し、コンピュータによるプッシュ型マスマーケティングを展開→顧客データベースのデータをマイニングし、大量の顧客からターゲット顧客を絞り込む→この技術力が銀行の個人顧客戦略の重要な要素となった→コンピュータが業務処理の利用ツールからマーケティングの活用ツールに変遷(CRM顧客関係管理)の発展)3.IT企業の経営(AGSについて)2014年3月10日に東京証券取引所第一部に上場。さいたま市浦和区に本社があり、当社と子会社を併せた4社で、システムコンサルティングからアウトソーシングにいたる総合情報サービスを事業とする。お客様は東京都・埼玉県を軸とした首都圏エリアを中心に、公共、金融、法人の3領域にバランスの取れた構成となっており、市場環境に柔軟に対応し、安定的な成長を見込める。2012年3月には、最新の設備を備え、環境に配慮した新データセンターのサービスを開始し、当社事業の中核となるデータセンタービジネスを積極的に展開している。12vol.82

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