サイプレスVol.102
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 2019年5月17日 「社会におけるリスクマネージメント」講師:増古 恒夫氏(増古技術士事務所)  我々の生活の中では意識する・しないに関わらず数々のリスクが存在する。学生のあいだは保護者が対応することも社会人になったら自己で対処しなければならないことも多い。本講義では 1.リスクとは 2.リスクマネージメントとは 3.事例を通じて対応力を学ぶこととする<リスクの概念と危機管理> リスク(Risk)とは将来への「不確かさ」と、まだ発生していないがその「影響」恐れがあること、この場合の「不確かさ」とは、好ましくない事象が発生する恐れがあることをいう。実際事故や事件が発生した事態を危機(Crisis)という。危機管理は実際に起きた事故や事件に対して、そこから受ける損害を出来るだけ小さく、かつ減らそうという活動のことをいう。<社会における様々なリスク> 我々の生活上には様々なリスクが存在する。リスクを軽減するため、また生活を守るために国家があり、法律があり、基本的な常識がある。しかし日本における常識は海外では非常識になるケースもある。同様に企業や組織においても様々なリスクが存在する。 あまり日常では意識しないこともあるが自然、健康・食料、医療、社会、経済、行政・政治、環境、情報等々様々なリスクがある。<リスクマネージメントとは> リスクマネージメントとは、リスクの影響度や頻度を踏まえた上で、リスクをコントロールしながら継続的に管理していくことである。その際に重要なのは、どのようなリスクがありその程度はどれくらいであり、そのリスクに対して各々どのように対応していくかを明確にして対応することである。目的:リスクの最小化 リスクの特定 = 発生確率×被害規模 (最終的には1~5段階で評価する場合もある) <分析>・・・リスク分析を行い対応順等検討する <対応>・・・以下の対応方法を検討対応する(場合により組合せ) 1.リスクの低減・・積極的な活動による低減 2.リスクの移転・・保険等(共有も含める) 3.リスクの回避・・原因の完全除去 4.リスクの保有・・敢えて容認する 上記を定期的にPDCAサイクルで見直し実施する。<リスク事例> 身近な事例や、企業における事例に関して数例を解説し、対応方法等上記1~4の対応について検証する。約15例6vol. 102

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