サイプレスVol.101
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ない要因はそこにあるのかなと考えている。□理想としては法令集や先例集やいろいろなマニュアルを機械に読み込ませてそこから業務の支援ができるようなものができないか、ちょっと夢物語に近いが考えている。 そのようなものができれば職員の省力化に活かしていけると思う。□AIができること、できないことを考えているとついつい期待が膨らんできてしまうが、その実現性の見極めをしていくことが重要である。□今の技術のAIの技術進展の度合いから取り込める範囲は多いと感じている。 その際に我々の意識の改革が必要である。AIに変わったときに人間にしかできないこととは創造的思考やコミュニケーションが必要なことや、非定型的な業務に対応できることなどのスキルを職員自体がつけていかなければならない。実はそれが一番難しい。 職員のスキルアップをしながら単純なものはAIに振り分けていくということが必要なのかと考えている。□今年度の県のAI/IoTの事業も様々計画されており、ロボットや自動運転に対する支援事業、茶業への取組みなどを新規事業として取り組む。□情報システム課では昨年度チャットボットの検証の結果を見て、汎用的な県民からの問合せのチャットボットを作ろうと考えている。県民の問合せとなると広範囲であるのと、用途を限定したものをいっぱい作っても住民サービスの向上に結びついていかないだろう、ということで、まずはコールセンター的なチャットボットを分野別のチャットボットのもう一段上に作って、振り分けていく。問合せのワンストップ化を目指したAI・チャットボットを作れないかということを計画している。□県民向けとして分野別の保健医療部で救急電話相談をはじめる。これにより県民からの救急相談に24時間365日対応できる。7月から運用開始の予定と聞いている。□ホームページによる情報発信のみでは今後は十分でないと考えている。ほしいときにほしい情報を提供していくことを考えていかなければならない。いわゆるプッシュ型コンテンツとして県で提供している情報ポータルの「まいたま」でこれをやりはじめている。 また情報発信に付随してAIを使った統計解析を行い、行政需要の分析などにも活用していきたいと考えている。□梨の摘果については今年度に実証実験を行うと聞いている。画像解析技術の産業分野への応用も県の取組みのひとつである。□AI製品導入にあたっての判断基準(評価)が悩みである。AIを利用する際のベンダやクライアントとの役割分担の決め方が重要だと考えている。□RPAを試験導入した県庁の一部の成果は、最大92%削減できた。平均でも50%は削減した。一時期Excelのマクロを活用した事務改善が流行ったが、担当者が替わるとマクロの内容が継承されず、事務の停滞が発生するなどしていた。RPAの導入に当たってもこのような点を注意しなければいけない。□これらの対応を埼情協や身近な地元企業と連携してお互いwinwin(安い-ノウハウになる)の形になるようになればよいと考えている。 今回は準備会ということで、選定された座長・副座長を中心に、具体的な進め方を検討してゆくこととなりました。 我々の業界としても今後「AI」のキーワードからは逃れられないと考えます。 本会議への多数の会員企業の参加を期待いたします。28vol. 101

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