個体数の突然の急減もしくは重要生息地の喪失に
より、絶滅の危機に瀕している動植物もしくはほ
かの生命体の種。以前は絶滅の恐れのある動植物
の種はすべて単に絶滅危惧種と呼ばれていたが、
「絶滅危惧」の定義を区分する必要性から、絶滅
リスクの度合いに応じた種々の分類体系が考案さ
れた。生物種をこれらの分類に当てはめる際は、
様々な評価基準を精査しなければならない。こう
した分類体系は多くの場合、アメリカ合衆国の絶
滅危惧種保護法ESA、カナダの絶滅危惧種法SARAな
どの国家の法令に則している。さらにヨーロッパ
連合EUの生息地指令のような地域協定や、移動性
野生動物種の保全に関する条約CMS、絶滅の恐れの
ある野生動植物の種の国際取引に関する条約CITES
(ワシントン条約)のような国際保護協定が、生
物種評価システムに関連づけられている。なかで
も最も広く知られる国際的な生物種評価システム
の1つに、国際自然保護連合IUCNの作成している「
絶滅の恐れのある種のレッドリスト」がある。