サイプレス Vol.86
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埼玉版ウーマノミクスサイト検索◆子育てとキャリア両立◆AGS(株)事業推進本部システム統括部サービス開発グループの芳野さゆりさん(36歳)は入社15年目。夫と中1と小5の娘2人の4人暮らしで、子育てしながらシステムエンジニア(SE)としてキャリアを積んできました。11年前、次女の出産後、1年8カ月の育休明けから、導入して間もない在宅勤務制度を利用しました。「長女は1年間の育休制度のみ。本当に家で仕事に集中できるのか、自分も周囲も不安でした」。所属チーム内でスケジュール確認を密にし、重要なミーティングには出勤。打ち合わせや会議の日程調整など周囲のサポートも大きかったという。「SEは一人の作業が多いが、プロジェクトはチームプレー。同僚や上司の理解、コミュニケーションが大切だと感じました」。◆現場の声を支援体制へ◆「IT企業は男女差が少ない。女性が活躍できる環境作りは不可欠。結婚、出産で優秀な人材が辞めるのはもったいない」と強調するのは、石原清彦人事部長。女性活躍の社会的気運が高まる中、現場の声を吸い上げて支援制度を充実させてきました。現在、育休は最大2年まで延長可能。時短勤務は3種類から選択でき、最大週3日の在宅勤務も可能で、フレックスタイムなどフレキシブルな勤務体制を整えています。改良点を洗い出す社員アンケートも定期的に継続中。在宅勤務は今年度、24人の社員が利用しています(平成27年8月末現在)。◆後に続く後輩の手本に◆「芳野さんが私たちのいいお手本。本人の努力もすごいと思います」と、人事部の小森知子さん。小森さんもSEとして入社し、今年4月に育休から復帰して人事部で時短勤務を利用しながら子育ての真最中です。芳野さんは難関といわれる国家資格も持っています。「試験日はだいたい日曜日。子どもを置いて出掛けるのは心苦しい。その分、必ず合格しようと頑張れた。定時で帰ろうという意識で始業前に一日の予定をたて、計画的に仕事を進めようと心がけています」。やわらかな雰囲気の中にも自身でキャリアを作っていく意識の高さと日々の業務に対する前向きな姿勢が印象的でした。埼玉版ウーマノミクスプロジェクト連携企画女性活躍で企業力アップ!Vol.1AGS(株)編「フレキシブルな勤務体制」埼玉県が推進する埼玉版ウーマノミクスプロジェクトに賛同し、埼玉県と当協会が連携して実施する「女性の活躍するフィールド拡大事業」の一環として、本号から3回にわたり、会員企業において女性の活躍により効果を発揮している事例を紹介します。第1回目はさいたま市浦和区針ヶ谷のAGS(株)本社を訪問しました。企画:埼玉県、取材:埼玉新聞社(女性の活躍するフィールド拡大事業受託者)<女性活躍推進に関するご相談・お問合せ>ホームページ:埼玉県産業労働部ウーマノミクス課TEL:048-830-3965E-mail:a3960-03@pref.saitama.lg.jp(次回は平成28年1月号の予定です。)25vol.86

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